今日はTさんの夢を見たよ。ここで言う「Tさん」とは、寺生まれで「破ァ!」と除霊をしてくれる人、ではなくて、私がたまにインターネット上で会話している人だ。顔も名前も知らない。おそらくカバさんとは似ても似つかないすらっとした青年であろうと想像しているのだが、なぜかこの夢では彼は、カバさんだった。
Tさんがこっちの病院(?)にくると言うから私もそこに行くことにしたんだ。着いたら受付票を入れておいてと言われていたんだけど、それには名前を書く欄があって、私はTさんの名前を知らないから「T」って書いといたんだ!
しばらくうろちょろしていたら看護婦さん(?)が他の人の名前と一緒に「......Tさーん」って読み上げたんだけど、Tさんはまだ到着していないから、いたずらしたみたいになっちゃって私は居心地の悪さを感じた。
そうこうしているうちに人が入ってきて、カバみたいな男の人と、上品な老婦人が同じベンチに腰掛けているのを見つけた。
カバみたいな男の人は、色が白く、ふっくらしていて、おたふくを陰気で面長にしたような顔をしていた。赤いチェックのシャツにハーフパンツ、黒いリュックサックという難易度の高いファッションをある意味着こなしていた。ハーフパンツから覗くふくらはぎは私の太ももほどもあったので、私は、スポーツをしていたせいかな、なんて考えた。のそのそと背中を丸めて歩く姿がカバ......いや、それよりもあの、谷に住むカバのような妖精、を思わせた。
私はそのカバさんこそTさんだろうと思っていたら、どうやら私と同じく初対面らしい人が3人そのベンチの前で自己紹介を始めた。この人たちもTさんに会いにきた人だと思って私もその中に混じって自己紹介したら、老婦人が面白そうな顔でこちらを見つめ返すから、間違えたことを悟った。
今度はちゃんと隣のカバさんの前に立って、Tさんか確かめようと思うんだけど、なんて呼んだらいいかわからなくてまごついていたんだ。カバさんも知らん顔をしているからまた人違いかと思ったんだけど、私がようやく、
「私、人を探しているんですが......ご存じないですか」
って聞いたら(本当に人違いだったらまったく意味が通じないね)、
「......合ってると思いますけど」
ってぶっきらぼうに返ってきたんだ。つまりこれはこのカバさんがTさんで合っているということだと思って、私は自己紹介をするんだけど、カバさんは私のことを見もしないんだ。
私の見た目があんまり違うからがっかりしたのかな、と思っていたら、
「実際に会うとイメージが違うかもって言ってたけど......その髪型はイメージに合うの?」
ってカバさんがもそもそっと言うんだ。その時私は後ろでひとつにまとめてクリップで留めていたんだけど、そのセリフの意味がわからなくて、焦って、私らしい髪型について見解を述べなくてはと思ったのか最近していた髪型を説明し出した。長くてくるくるだったり、もっと短いボブだったり......なんて言いながら後ろの髪の毛をさわると、クリップで留めたところがほどけて、髪の毛が半分ほど落ちてしまっていた。
「これは合う合わないじゃなくてほどけちゃっただけ」
なんて言って髪の毛を直しながら、私たちはベンチから窓際のテーブル席に移動した。カバさんがすでに2人組の先客がいる4人掛けの席の空き椅子に座ろうとするから、彼の地域では相席が普通の文化なのかなと思いながら空いているテーブルに誘導した。しかし私たちのテーブルの空き椅子にも女の子がやってきて勝手に座るから、ここは相席が普通の文化だったのかと驚いた。
カバさんが目を合わせてくれないから私はそのよくしゃべる快活な女の子と会話をしていた。
「あっ......、*****かあ」
「なあに」
「窓の外でなにか色が変わったからなにかと思ったの。*****っていうのはあの、光が当たると反射して光るやつ」
これを書き始めるまでは*****の名称も覚えていたんだけど忘れちゃった。カラーなんとかって言ってたような気がするなあ。
取り急ぎ夢の話だけ。
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